プロジェクト

Grow up!! Artist Project 2012

蓮沼執太のスタディーズ

蓮沼執太[音楽家]
2012.2→2013.2

プロジェクト紹介

 すでに発表実績のあるアーティストが自らの表現ともう一度向き合い、多角的な視点からじっくりと「考える」機会を提供するのが「Grow up!! Artist Project 」です。公募で選ばれたサポート・アーティストに、アサヒ・アートスクエアの会場の無償提供、資金サポートなどを行います。2012年はCDリリース、ライブパフォーマンス、個展、映画への楽曲提供など、多角的な実践を展開して来た蓮沼執太がアサヒ・アートスクエアを拠点に新プロジェクト「蓮沼執太のスタディーズ」に取り組みます。「スタディーズ」では、毎月、レコーディング[録音]+シューティング[撮影]を行っていきます。2013年2月に予定している、アサヒ・アートスクエアでの展覧会に向け、様々なアイデアをかたちにしながら、サイトスペシフィックな作品制作に取り組みます。  

○サポート期間: 2012年1月-12月
○サポートアーティスト:蓮沼執太 http://www.shutahasunuma.com/
○主催:アサヒ・アートスクエア
○協賛:アサヒビール株式会社 

■内容 
*応募書類から抜粋。今後変更となる場合もあります

音楽活動のルーティーンワークとも言えるアルバム作品の発表、ライブパフォーマンス以上の表現の可能性にチャレンジできる機会が今回のプロジェクトにあると思った。1年間、アサヒ・アートスクエアを使い、公開レコーディング(録音)、シューティング(撮影)を行い、作曲+編集をして、一定期間、展覧会として作品展示を行う。 ワークショップという形で、定期的に録音と撮影を行い、それらを時間をかけて、作曲・編集作業をしていくことにより、通常の音楽公演や美術展覧会とも異なる、時間感覚の作品制作・発表の実験、実践の場として考えている。

■Grow up!! Artist Project とは すでに発表実績のあるアーティストが自らの表現ともう一度向き合い、多角的な視点からじっくりと「考える」機会を提供するプロジェクト。「考察を深めたい」、「新しいことにチャレンジしたい」、「専門家の意見を聞いてみたい」......など。アーティストが、自身の表現の探求と新たな発想の手がかりをつかもうとするプロセスをサポートするのが、本プロジェクトです。サポート・アーティストには、AAS 会場の無償提供、AAS主催事業への招待、表現について考察を深めるための機会の提供などの支援[40万円]をおこないます。本プロジェクトは、アーティストが自らの表現に向き合い「考える」ことをサポートしているため、展覧会や舞台公演といった具体的な成果発表を必ずしも求めません。この機会にどのようなことを「考え」、次なる表現へとつなげていこうとしているのかを報告していただきます。なお、報告会は一般公開で開催します。

プロフィール

蓮沼執太

1983年、東京都生まれ。現在、東京藝術大学大学院映像研究科研究生。国内外のレーベルから音楽作品を多数発表。オリジナルアルバムに『Self Titled』(2006)、『OK Bamboo』(2007)、『POP OOGA』(2008)。最新作に2012年元旦発表の4枚組CDアルバム『CC OO|シーシーウー』(UNKNOWNMIX/HEADZ)。『ミュージック・トゥデイ』『音楽からとんでみる』『ウインドアンドウインドウズ』『9つの音楽をダウンロードする』など音楽を基とするプロジェクトを多数制作。2011年12月東京都現代美術館での個展『have a go at flying from music part 3』を開催し、音楽的視点を持った美術作品を制作する。音楽公演においても『蓮沼執太チーム/フィル』を組織し、SOMMERSONIC、HARAJUKU PERFORMANCE+、SonarSound Tokyo、Sence of Wonder、SPECTACLE in the Farm、シンガポール・MOSAIC MUSIC FESTIVALなどの大型フェスティヴァルやイヴェントの出演を果たし、UNIQLO、SONY、HONDAなどの多くの広告音楽を担当する。また、東京都近代美術館での展覧会『イケムラレイコ うつりゆくもの』での会場音楽、パフォーマンス・カンパニー"快快"の舞台音楽、ファッション・ブランド"THEATRE PRODUCTS"のコレクションショー音楽、映画監督・瀬田なつきとの共作映画、TPAM(国際舞台芸術ミーティング)出展の新作舞台を神奈川芸術劇場で上演予定など、他分野との質の高いコラボーレションを展開している。

■これまでの活動


《have a go at flying from music part 3》installation view 東京都現代美術館 2012 撮影:後藤武浩(ゆかい)


《have a go at flying from music part 3》installation view 東京都現代美術館 2012 撮影:後藤武浩(ゆかい)


《have a go at flying from music part 3》installation view 東京都現代美術館 2012 撮影:後藤武浩(ゆかい)


《have a go at flying from music part 3》 東京都現代美術館 2012


《What's wrong with looking at the practice?》 東京都現代美術館 2012 撮影:後藤武浩(ゆかい)

選評

・<u>応募内容<u/> *応募書類から抜粋。
音楽活動のルーティーンワークとも言えるアルバム作品の発表、ライブパフォーマンス以上の表現の可能性にチャレンジできる機会が今回のプロジェクトにあると思った。1年間、アサヒ・アートスクエアを使い、公開レコーディング(録音)、シューティング(撮影)を行い、作曲+編集をして、一定期間、展覧会として作品展示を行う。 ワークショップという形で、定期的に録音と撮影を行い、それらを時間をかけて、作曲・編集作業をしていくことにより、通常の音楽公演や美術展覧会とも異なる、時間感覚の作品制作・発表の実験、実践の場として考えている。


*以下の点を特に評価し、サポートアーティストとして採択しました。
-
・一年を通した公開録音と撮影という制作手法は、「作品発表の場であり創作の場でもある」アサヒ・アートスクエアの基本方針と合致している。また、現在の「音楽」について考える上でひとつのモデルとなることが期待できる
・アサヒ・アートスクエアの空間の「ジャンル横断的な可能性」を上手く活用したプログラムとなる可能性を感じる。またアサヒ・アートスクエアにとっても、場の魅力を再発見する機会となることが期待ができる
・これまでの実績、近年の活動の広がりを考えると、本プロジェクトでサポートする時期として今が最もふさわしいと思われる


・<u>選考委員<u/>
○運営委員
入江拓也(SETENV)
加藤種男(公益財団法人アサヒビール芸術文化財団)
新川貴詩(美術ジャーナリスト)
玉虫美香子
根本ささ奈(アサヒビール株式会社)
野村政之(こまばアゴラ劇場・劇団青年団)
宮浦宜子(フリーランス・アーツプロデューサー)
山口佳子(NPO法人alfalfa)
渡辺一夫(墨田区区民活動推進部 文化振興課)

 

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